原油急落の訳
11月26日にWTI原油価格が68ドル代まで急落しました。
一体なにがあったのでしょうか。
新たな変異ウィルスに懸念
実は、南アフリカで新型コロナウィルスの変異ウィルスが新たに見つかり、世界経済の落ち込みが懸念された事から原油の先物価格は大幅に値下がりしたのです。
新たな変異ウィルスはさらに感染力が強い可能性も高いという話や、欧州では再びコロナ感染が広がっている為、欧州を中心に人の移動の制限が広がり、再び原油の消費が落ち込むと考えられます。

WTIは世界的な指標として見れる
WTIとはウェスト・テキサス・インターミディエイトの略で、アメリカの原油価格になりますので、日本の場合はほぼ中東からの輸入である為、正確にはドバイ原油などを見なければいけません。
しかしWTIとも連動した動きになりますので、日本に入ってくる物も値下がりするはずです。
備蓄放出は意味あるのか?
また日本政府が発表した原油備蓄の放出は異例であるのと同時に、意味のある物とはあまり考えられませんが、アメリカからの要請が強く足並みをそろえた感じ。
毎年備蓄量は減っている事もあり、災害など有事の際に使われるのが本来の目的である為、放出量も思ったよりは少なく、価格も大した動きがありませんでした。
値下げが目的ではない
それに加えて、石油元売りに対し補助金を出し価格を抑える対策が行われますが、ガソリンスタンドなどの小売価格がキチンと抑えられるのか疑問もあります。
しかも、平均価格が170円を超えた場合に限定されており、値下げが目的ではなく急激な値上がりを緩やかに抑えるためであるという事がしっくり来ませんね。
将来的には上がることに向けて動いてる様です。
産油国の反発がありそう
OPECプラスでの会議が注目ですが、先日も増産は見送られていますし産油国が強い状況に感じます。
今回の備蓄放出は産油国としては面白くないかもしれません。
今まで増産に協力してきたのに裏切り行為だと反発を受ける可能性もあります。
コロナ再拡大によって再び需要の落ち込みも考えられる中、出来るだけ高い値段で売りたい意向もあるでしょう。
上手く増産に持ち込んで欲しいところです。
まとめ
新たな変異ウィルスの影響とはいえ、原油価格はあまりに急落している為、価格は一旦戻る動きをすると思います。
しかし、仕入れ価格は毎週更新されるはず。
ですからこのまま価格が戻りきらなければ、12月の初週はガソリンスタンドなどの小売価格は一旦値下がりすると考えます。
あとはOPECプラス次第ですかね。
そこから値上がりする気はしていますが。
石油を原料にする製品にもかなりの影響が出ていて、何でもかんでも値上がりしている状況が続いています。
コロナのお陰で燃料が安かった、とは言いたくないですが、世界経済も日本経済も回復していない状況の中、余りに高騰してきた原油価格にはため息が出ますね。
少しでも燃費を良くして、ガソリン代を浮かせたいならエコタイヤをお勧めします。
2022年までは価格が安定しない状況になりそうです。今からでも対策しましょうね。
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